未来の食事
01 食の多様性
健康、宗教、アレルギーなど異なるバックグラウンドを持つ人々が、同じようにおいしい食事を取り、快適に過ごせることが、食の多様性であると私たちは考えます。
食の多様性の実現をめざして
持続可能な環境を維持し、地球環境負荷を減らすために、食生活にビーガンなどプラントベースの食事を選択する人たちが増えつつあります。またアレルギーを持つ方、宗教上の理由から制限を設けている方も少なくありません。国籍、宗教、また健康上の理由、環境保護に対する考え方など食品への基準は多岐にわたります。様々な思想や文化を持つ人々が、同じようにおいしい食事を取り、空腹や不自由さを感じることなく、快適に過ごせる世界の実現には、食の多様性が欠かせない要素であるとデニスジャパンは考えます。
私たちが、新たに取り扱いを開始した卵と同等の機能を持つ植物性食品は今、日本においてもその重要性が増し、需要が増加している食の多様性を実現するものの一つといえます。
プラントベースの卵白の開発と困難
2020年、私たちはYUMGO(ユンゴ)と出会いました。ユンゴは、メゾン ランドゥメンヌ創業者であるロドルフ・ランドゥメンヌ氏が自ら立ち上げたフランスのスタートアップ企業と、同じくメゾン・ランドゥメンヌ創業者でありシェフである石川芳美氏とともに共同研究・開発し誕生した100%植物ベースの代替卵です。
植物性の原材料を使用し、アレルゲンを含まないため、卵をユンゴに置き換えることで、おいしいプラントベースやアレルギーフリーのメニューを実現できることから多様性に対応できる商品として、日本でも必要性があると考えました。
まだ誰も手掛けていない卵のかわりとなる商品を日本市場の先駆者となり紹介していきたいという思いから日仏貿易株式会社(デニスジャパングループ)とユンゴの共同プロジェクトはスタートしました。
プロジェクト開始当時、フランスで発売されていたユンゴは、冷蔵、かつ賞味期限が短いということから、輸入し日本で販売するためには大きな課題がありました。
冷凍など様々な方法でテスト輸入を試みましたが、安定供給やコストなど、様々な面で壁にぶつかり、発売の目途が立たない日々が続きました。
試行錯誤を重ね、輸送や保管、また使いやすさを考慮した結果、粉状が最適との結論に至り、晴れてパウダー状のユンゴが誕生しました。
持続可能で健康的な食事と個人の幸福
地球の人口は80億人を突破し、持続可能な環境を維持し、地球環境負荷を減らすために、食生活にビーガンを選択する人たちも世界中で増加しています。
食生活が豊かになる一方、食べものに悩みを抱え、好きなもの我慢しなければならない人もいます。食物アレルギーの原因の34%以上が鶏卵を原因とするものとされています。
日本では、インバウンドの増加に伴い、多様な食文化やアレルギーをサポートする植物ベースの食品の需要が増加しています。数年前と比べ現在は少しずつ選択肢が広がりましたが、食の制限を持つ人々へ対応している食品の選択肢は豊富とは言えない現状です。
持続可能で健康的な食事とは、個人の健康と幸福のあらゆる側面を促進し、環境への負荷が少なく、入手しやすく、手頃な価格で、安全かつ公平であり、文化的に受容しやすいものであると私たちは考えます。
持続可能で健康的な食事は、意図しない結果を避けるために、持続性のあらゆる面を兼ね備えていなければなりません。
市場の先駆者としてのソリューションを
私たちは、ユンゴを、まずはお客様がおいしいと感じ、手に取っていただき、結果、安全で環境にも配慮されたプラントベース由来だった、というような商品へ育てていきたいと願っています。
ユンゴは単体ではおいしい食品にはなりません。
食の多様性を大切に考える市場が育ってこそ、いろいろな商品が開発されて育ち、私たちの商品も花開くのです。プラントベース市場の活性化を願い、育てていくために、私たちの商品だけでなく、お客様が商品を活用するためのソリューションも一緒に紹介できる商品へと育てるため、パイオニアとして走り出しました。