社員インタビュー
自分にとって必要な経験を
積むことができた。
DENISファーマ株式会社
薬事・品質管理部
彼女が惹かれたのは、“これまでのキャリアの中で不足していたピースを埋めることができる可能性”だったといいます。どうしてDENISファーマを選んだのか、そして、この会社で何を得て、どのような未来を描いているのか、話をうかがいました。
業務をおこなううえでも、私の性格の上でも必要だった
―担当する業務内容を教えてください。
坂井:現在、3つの業務を兼務しています。1つ目は、主に新規体外診断用医薬品(以下、診断薬)の承認申請・審査対応、その他業態維持をおこなう薬事業務、2つ目は社内外からの問い合わせに対応する学術業務、そして3つ目は製造販売業の維持・監督、品質保証、監査対応です。弊社は診断薬の国内製造品以外にも輸入製品も取り扱っており、それらを日本国内の市場に出荷・販売しています。特に輸入製品に関しては、海外サプライヤーとのコミュニケーションが重要です。薬事とも関連しますが、海外と日本では規制が異なりますので、自国の規制だけでなく、相手国の規制も理解しなければなりません。学術についても、製品の問い合わせに対する回答を得るために海外のサプライヤーへ確認することもあるので、結局はすべて繋がっていると言えます。―つながっているとはいえ、3つの業務を兼務していると、かなり忙しいのでは?
坂井:そうですね。承認申請をするための資料を作成しながら、急ぎの問い合わせ対応をしたり、そこに輸入製品の品質問題が重なったりすると、かなり時間と気持ちの余裕がなくなります。特に、新規の診断薬の承認を取得する際は、規制当局からの審査対応などが長期に渡ることもありますので、それらの対応と並行しながら時間を調整し、他の業務をこなしていきます。とは言え、当然一人で対応できる業務量ではないので、チームのメンバーと共有し、目の前の課題を一つ一つ対処していきます。チームのメンバーは私にとって頼りがいのある、かけがえのない存在です。―坂井さんが、そこまで頑張れる理由を教えてください。
坂井:弊社の製品が安定供給されない状況になれば、患者様の治療の妨げになり、医療現場に迷惑がかかります。確かに責任の重い仕事ではありますが、弊社の製品を待っていただいている医療機関をはじめ、臨床の先生方や患者様の存在がそこにあるからこそ、安定的な供給は私たちの使命であり、頑張れる力の源になります。
また、DENISファーマに入社して製造販売業者としての業務に携わり、その中でも規制当局との意見交換の際に会社としての意見や考え方を正しく伝えることは、医療現場の状況を伝えられる場として置き換わることでもあり、大変意義のあるのものだと感じています。
この他に、今までのMR(医療情報担当者)や学術、薬剤師などの専門知識、経験などに加えて、薬事承認業務も経験したことで、新製品の導入から上市までの流れが把握できるようになり、視野が広がりました。このように幅広い医療の側面に関われることの面白さを知ることができたのも頑張れる理由のひとつです。
女性マネジャーに必要なのは“自由度の高さ”
坂井:会社の制度である時間短縮勤務や時間単位有給休暇、在宅勤務制度などをうまく活用しながら時間を調整しています。私の業務上、インターネット環境さえあれば、どこにいても仕事ができますので、上司に相談しながら、その時の業務状況によって場所や時間を選択しています。上司の理解が大きいこともありますが、会社の制度においても女性に対する働きやすさのサポート体制が整っていると感じており、非常に自由度の高い会社だと思います。
―やりがいを感じる瞬間を教えてください。
坂井:やはり承認を取得できた時ですね。先生方が新たな診断薬を期待してくださることはとても有難いことですが、同時に、その期待に応えられるかどうかというプレッシャーもあります。申請資料作成時に、先生方から実際の使用方法や、診断方法、使用意義など、生の声を聞かせていただくことで、承認取得後の診断薬の役割がイメージしやすく、常に前向きな気持ちで業務に取り組めます。承認された診断薬は臨床で使えるようになり、病気の確定診断に一役を担うことができます。確定診断後は、個々の患者様の診療方針も決まりますので、先生方が診断を下す上で大きな役割を果たしているという自負があります。このように、社内だけでなく、先生方からの多大なる協力の下、審査対応を乗り越えて取得できた承認は、大変嬉しく感謝の気持ちが溢れ、やりがいを感じる瞬間です。
―今後の目標を教えてください。
坂井:弊社の輸入製品部門では欧州の製品をメインで取り扱っていますが、今回、欧州の規制が変わりました。海外サプライヤーと業務を遂行するためにも、相手国の規制を理解し、協働し合える体制を目指します。しかしながら、互いの規制を理解するだけではスムーズに業務は進まないため、それぞれの国の文化や考え方の違いを受け止めることも大切だと感じています。また、品質保証の観点では、不良品が発生した場合、検査が正確におこなえず、その結果、患者さんの病気の診断・治療が遅れる可能性もあります。そういった事態がなくなるように、輸入製品において不良品が発生した際には、該当製品をサプライヤーへ返送し、製造工程・組み立て工程などで問題がなかったかなどの調査とともに、不良品の原因物質の分析依頼を行い、報告書にまとめて提出してもらうよう依頼します。私たちは提出された報告書を検証し、今後再発がないよう評価を行います。それでも似たような事象が繰り返し再発した場合は、オンラインミーティグなどで改善されない理由がどこにあるかなど細かい点まで確認し、再発防止の徹底に努めます。こういった中で、海外との品質に対する考え方のギャップがあり、相手国の理解を得るのが困難な時もありますが、会社としてグローバルの環境に適応していくためには自国の規制を理解してもらうため、度重なるディスカッションや説明を行う努力は重要であり、信頼を高めていくことは今後の目標でもあり、あるべき姿だと考えています。
この他に、不良品の対応をできるだけ速やかに行うために、品質保証の情報共有システムの構築を国内外ともに計画しています。
最終的には、先生方や医療従事者の方、そして更にその向こう側には多くの患者様がいらっしゃるということを常に意識しながら、早期発見・早期治療に貢献できる人材になりたいと思っています。
―マネージャー職でもある坂井さんのお立場として、どのような人と一緒に働きたいか教えてください。
坂井: 私の業務は、法律や、関連疾患を理解し、審査対応や業態を維持していくことです。私自身の業務は多岐に渡りますが、一緒に働く方や働く部署の方々については、個々の環境を踏まえ、興味のある分野で新たなことにチャレンジをしてみたいと思う前向きな方、専門知識を活かしそれを発揮したい方、自ら情報のインプット・アウトプットができる方などであれば、互いが知識を高め合えるチームが作れると信じています。私達の業務を行う上では「情報収集・整理・伝達能力」は重要なスキルだと考えていますので、今後はチームメンバーみんなが身に着けられるように、トレーニングする予定です。
また、業務に特化した知識を得るための研修制度やスキームも用意されている環境なので、積極的に活用していただき、自身のキャリアビジョンを互いに形成していけるような方を期待しています。